Viljoen, A. D., et al.
"Clinical characteristics and histology of cholecystectomised dogs with nongravity‐dependent biliary sludge: 16 cases (2014‐2019)."
Journal of Small Animal Practice (2021).
PubMedリンク PMID:33629392
本文:無料公開なし
タイトル:重力非依存性の胆泥のあり胆嚢摘出を行った犬の臨床的特徴と組織学;16症例(2014-2019)
==アブストラクト===
目的:古典的な明らかな胆道徴候がなく、重力非依存性の胆泥のために胆嚢摘出をうけた犬における利用可能な組織学、生化学、および臨床的な経過についてを報告すること。
方法:重力非依存性の胆泥にために胆嚢摘出を行った家庭飼育犬の症例シリーズ。重力非依存性の胆泥が胆嚢容積の半分未満を満たす犬6頭で、胆嚢の駆出率が測定された。組織学、生化学、臨床徴候、術後の臨床経過が示された。
結果:この回顧的症例シリーズには16頭の犬が組み入れられた。胆嚢粘液嚢腫の組織学的基準を満たす犬はおらず、原発性の肝炎または胆管炎の組織学的所見を示す犬もいなかった。生化学では11頭が正常だった。高コレステロール血症を示す犬はいなかった。12頭で胆嚢炎(リンパ球形質細胞性 11、好中球性 1)があり、9頭で胆嚢粘膜の過形成がみられた。13頭の犬は腸炎(リンパ球形質細胞性 12、好中球性 1)を患っており、9頭の犬で反応性肝炎(リンパ球形質細胞性 8、好中球性 1)を患っていた。重力非依存性の胆泥が胆嚢容積の半分以下であった犬ではすべて、準最適な胆嚢機能を有していた。朝の食欲低下と運動不耐を含む臨床徴候は、胆嚢摘出術後に86%(12/14)で解消し、臨床的な改善は全体の犬の81%(13/16)でみられた。
臨床的意義:十二指腸の炎症は、重力非依存性の胆泥のある犬の胆嚢の運動障害に影響を与える可能性がある。さらに、日ごとに朝の食欲低下と運動不耐は、重力非依存性胆泥の犬における症候性胆嚢疾患を示している可能性があり、胆嚢粘液嚢腫に関連した明らかな全身性の臨床徴候よりも先行している可能性がある。
"Clinical characteristics and histology of cholecystectomised dogs with nongravity‐dependent biliary sludge: 16 cases (2014‐2019)."
Journal of Small Animal Practice (2021).
PubMedリンク PMID:33629392
本文:無料公開なし
タイトル:重力非依存性の胆泥のあり胆嚢摘出を行った犬の臨床的特徴と組織学;16症例(2014-2019)
==アブストラクト===
目的:古典的な明らかな胆道徴候がなく、重力非依存性の胆泥のために胆嚢摘出をうけた犬における利用可能な組織学、生化学、および臨床的な経過についてを報告すること。
方法:重力非依存性の胆泥にために胆嚢摘出を行った家庭飼育犬の症例シリーズ。重力非依存性の胆泥が胆嚢容積の半分未満を満たす犬6頭で、胆嚢の駆出率が測定された。組織学、生化学、臨床徴候、術後の臨床経過が示された。
結果:この回顧的症例シリーズには16頭の犬が組み入れられた。胆嚢粘液嚢腫の組織学的基準を満たす犬はおらず、原発性の肝炎または胆管炎の組織学的所見を示す犬もいなかった。生化学では11頭が正常だった。高コレステロール血症を示す犬はいなかった。12頭で胆嚢炎(リンパ球形質細胞性 11、好中球性 1)があり、9頭で胆嚢粘膜の過形成がみられた。13頭の犬は腸炎(リンパ球形質細胞性 12、好中球性 1)を患っており、9頭の犬で反応性肝炎(リンパ球形質細胞性 8、好中球性 1)を患っていた。重力非依存性の胆泥が胆嚢容積の半分以下であった犬ではすべて、準最適な胆嚢機能を有していた。朝の食欲低下と運動不耐を含む臨床徴候は、胆嚢摘出術後に86%(12/14)で解消し、臨床的な改善は全体の犬の81%(13/16)でみられた。
臨床的意義:十二指腸の炎症は、重力非依存性の胆泥のある犬の胆嚢の運動障害に影響を与える可能性がある。さらに、日ごとに朝の食欲低下と運動不耐は、重力非依存性胆泥の犬における症候性胆嚢疾患を示している可能性があり、胆嚢粘液嚢腫に関連した明らかな全身性の臨床徴候よりも先行している可能性がある。