Crestani, Chiara, et al.
"In vitro assessment of quality of citrate‐phosphate‐dextrose‐adenine‐1 preserved feline blood collected by a commercial closed system."
Journal of veterinary internal medicine 32.3 (2018): 1051-1059.
PubMedリンク PMID:29635743
本文:無料公開あり(全文)
タイトル:市販の閉鎖式システムによって採取したクエン酸-リン酸-デキストロース-アデニン-1保存の猫の血液に品質のin vitro評価。
==アブストラクト===
背景:猫の血液の保存のための最適な方法が必要である。開放式採取システムは猫の医療に用いられており、保存の可能性は限られている。
目的:猫のために特別に設計された閉鎖式採取システムで、+4℃で35日間保存した猫の血液の品質の指標を評価すること。
動物:体重が5-6.8kgの健康な大人のヨーロッパ系短毛家庭猫8頭。
方法:これは症例シリーズ研究である。供血後1日目から35日目まで、全血単位で毎週、細菌検査、CBC、血液塗抹、pH、浸透圧脆弱性、2,3-ジホスホグリセリン(2,3-DPG)、およびアデノシン三リン酸(ATP)の測定を行った。溶血指数、乳酸およびカリウム濃度、プロトロンビン時間(PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)、フィブリノゲンについて、等分した血漿で測定した。
結果:8つの血液単位のうち1つで、細菌増殖(Serratia macescens)が35日目にみられた。 CBC、形態学、pH、浸透圧脆弱性については有意な差はなかった。高い個体間変動性と低い開始レベルにも関わらず、研究期間中に2,3-DPG (T0 1.99 mmol/g Hb, SD 0.52, T35 1.25 mmol/g Hb, SD 1.43; P = .003)とATP(T0 1.45 mmol/g Hb, SD 0.71, T35 0.62 mmol/g Hb, SD 0.51; P < .001) の平均濃度には有意な減少が検出され、反対に溶血(T0 0.11 mmol/L, SD 0.07, T35 0.84 mmol/L, SD 0.19; P < .001)、乳酸 (T0 3.30 mmol/L, SD 0.86, T35 13.36 mmol/L, SD 2.90; P < .001)、カリウム (T0 3.10 mmol/L, SD 0.21, T35 4.12 mmol/L, SD 0.35; P < .001) は上昇した。
結論と臨床的重要性:市販の血液単位キットは、猫の血液採取と全血での保存に適している。保存中の全血の品質指標の維持は、これからの猫の輸血療法の改善に不可欠である。
"In vitro assessment of quality of citrate‐phosphate‐dextrose‐adenine‐1 preserved feline blood collected by a commercial closed system."
Journal of veterinary internal medicine 32.3 (2018): 1051-1059.
PubMedリンク PMID:29635743
本文:無料公開あり(全文)
タイトル:市販の閉鎖式システムによって採取したクエン酸-リン酸-デキストロース-アデニン-1保存の猫の血液に品質のin vitro評価。
==アブストラクト===
背景:猫の血液の保存のための最適な方法が必要である。開放式採取システムは猫の医療に用いられており、保存の可能性は限られている。
目的:猫のために特別に設計された閉鎖式採取システムで、+4℃で35日間保存した猫の血液の品質の指標を評価すること。
動物:体重が5-6.8kgの健康な大人のヨーロッパ系短毛家庭猫8頭。
方法:これは症例シリーズ研究である。供血後1日目から35日目まで、全血単位で毎週、細菌検査、CBC、血液塗抹、pH、浸透圧脆弱性、2,3-ジホスホグリセリン(2,3-DPG)、およびアデノシン三リン酸(ATP)の測定を行った。溶血指数、乳酸およびカリウム濃度、プロトロンビン時間(PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)、フィブリノゲンについて、等分した血漿で測定した。
結果:8つの血液単位のうち1つで、細菌増殖(Serratia macescens)が35日目にみられた。 CBC、形態学、pH、浸透圧脆弱性については有意な差はなかった。高い個体間変動性と低い開始レベルにも関わらず、研究期間中に2,3-DPG (T0 1.99 mmol/g Hb, SD 0.52, T35 1.25 mmol/g Hb, SD 1.43; P = .003)とATP(T0 1.45 mmol/g Hb, SD 0.71, T35 0.62 mmol/g Hb, SD 0.51; P < .001) の平均濃度には有意な減少が検出され、反対に溶血(T0 0.11 mmol/L, SD 0.07, T35 0.84 mmol/L, SD 0.19; P < .001)、乳酸 (T0 3.30 mmol/L, SD 0.86, T35 13.36 mmol/L, SD 2.90; P < .001)、カリウム (T0 3.10 mmol/L, SD 0.21, T35 4.12 mmol/L, SD 0.35; P < .001) は上昇した。
結論と臨床的重要性:市販の血液単位キットは、猫の血液採取と全血での保存に適している。保存中の全血の品質指標の維持は、これからの猫の輸血療法の改善に不可欠である。
コメント