Guzmán Ramos, Pedro Jose, et al.
"Incidence of and associated factors for bacterial colonization of intravenous catheters removed from dogs in response to clinical complications." 
Journal of veterinary internal medicine 32.3 (2018): 1084-1091.

PubMedリンク PMID:29602241
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タイトル
:臨床的な合併症により犬から取り除かれた静脈内カテーテルにおける細菌コロニー形成の発生率および関連する因子

==アブストラクト===
背景
:静脈内カテーテルの設置に感染した感染率は、小動物獣医療において重要な問題として姿を現わしつつあり、ほとんどの場合でそれらの感染は経済的な費用と関連する。関連する可能性のある要因を特定することは、それらの感染の調査と予防にとって有益な情報を提供するだろう。

目的: 少なくとも48時間以上入院した犬で、臨床的な合併症のために取り除かれた静脈内カテーテルから得られた細菌培養陽性の発生率を調べること。関わるさ細菌と細菌コロニー形成に関連する要因とを特定すること。

動物:2015年1月から2015年7月の間にマドリッドのAlfoso X el Sabio大学の獣医教育病院で静脈カテーテルをうけた犬182頭。

結果:臨床的な合併症ために取り除かれたすべての静脈カテーテルの細菌コロニー形成率は39.6%であり、設置後24時間、48時間、72時間経過したカテーテルの累積の割合は、それぞれ 89.5%、78%、59.4%であった。多変量Coxハザード回帰により、カテーテル設置を行ったスタッフ(junior,p=0.002、student,p=0.034)とステロイド性抗炎症薬の利用(p=0.036)が、有意に関連した。最も多く分離された細菌はAcinetobacter spp.(21.7%)であった。

結論と臨床的重要性:静脈カテーテル設置に関連する細菌コロニー形成率は、他の獣医療研究において述べられているものよりもわずかに高かった。
今まで獣医療で言及されていない関連要因がみつかった。最も多く分離された病原体はAcinetobacter spp.であり、カテーテルコロニー形成における新興病原体として重要であることが示された。