Gobbetti, Matteo, et al.
"Long‐term outcome of permanent tracheostomy in 15 dogs with severe laryngeal collapse secondary to brachycephalic airway obstructive syndrome."
 
Veterinary Surgery (2018).

PubMedリンク PMID:29893060
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タイトル: 短頭種気道閉塞症候群に続発して生じた重度の喉頭虚脱の犬15頭における永久気管切開の長期的な転帰

==アブストラクト===
目的
:短頭種気道閉塞症候群に続発して生じた重度の喉頭虚脱に対する永久気管切開の長期的な転帰を報告すること。

研究デザイン
:回顧的な症例シリーズ。

動物
:永久気管切開により治療した重度の喉頭虚脱のある短頭種15頭。

方法
:追跡データを医療記録もしくは飼い主への電話調査によって獲得した。カプランメイヤー推定を用いて、中央生存期間を算出した。死亡は、気管切開手術と関連したものと関連していないものとに分類した。合併症は、生命を脅かすもしくは再手術を必要とするような重篤なものとして分類した。飼い主に尋ねることで、術後の生活の質を、改善、変化なし、悪化に分類し、瘻孔の管理を容易、または手間がかかる、に分類した。

結果
:中央生存期間が100日であった。重篤な合併症は15頭中12頭(80%)で診断され、その結果8頭が死亡し(中央生存期間15日)、4頭で再手術が行われた。15頭中7頭(47%)は手術とは無関係な原因で死亡、もしくは研究終了時点で生存していた(中央生存期間 1982日)。9頭の術後の生活の質は、非常に改善したと判断された。瘻孔の管理は8頭で簡易、4頭で手間がかかると判断された。

結論
:永久気管切開は、さらなる保守的な手術では改善しない重度の喉頭虚脱のある短頭種犬において、救命オプションとして適している。