Tanis, J‐B., et al.
"Evaluation of a multi‐agent chemotherapy protocol combining lomustine, procarbazine and prednisolone (LPP) for the treatment of relapsed canine non‐Hodgkin high‐grade lymphomas."
 
Veterinary and comparative oncology (2018).

PubMedリンク PMID:29380942
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タイトル
:再発性の犬非ホジキン高グレードリンパ腫の治療としてのロムスチン、プロカルバジン、プレドニゾロンを組み合わせた(LPP)、多剤化学療法プロトコールの評価

==アブストラクト===
犬のリンパ腫に対する標準治療は、プレドニゾロン、サイクロフォスファマイド、ビンクリスチン、ドキソルビシン(CHOP)またはエピルビシン(CEOP)などのアントラサイクリンを含む多剤化学療法である。ロムスチン、ビンクリスチン、プロカルバジン、プレドニゾロン(LOPP)はレスキューとして評価され、推奨されない結果となっているが、CHOP /CEOPで再発している患者ではビンクリスチンに対して耐性となっていることが多く、この薬剤がLOPPの効果を改善せずに毒性を増加させている可能性がある。この研究の目的は、ビンクリスチンを含まず、21日サイクルで投与する修正LOPPプロトコールの反応を評価することである。

2012-2017年の間の高グレード多中心型リンパ腫の犬の医療記録を再調査した。再発したリンパ腫にLPPをレスキュープロトコールとしてうけた犬を組み入れた。LPPの反応、開始から中断までの時間、毒性について評価した。

41頭の犬が含まれた。25頭(61%)がLPPに反応し、12頭が完全寛解、13頭が部分寛解であった。反応した犬は、反応のなかった犬に比べて中断までの時間が有意に長く(p<0.001)、完全寛解で84日、部分寛解で58日であった。好中球減少症は20頭(57%)でみられ、12頭がグレードⅠ-Ⅱ、8頭がグレードⅢ-Ⅳであった。血小板減少症は頻繁ではなく(20%)、5頭がグレード
Ⅰ-Ⅱ、2頭がグレードⅢ-Ⅳであった。12頭(30%)で消化器毒性が起こり、10頭はグレードⅠ-Ⅱ、2頭がグレードⅢであった。19頭でALTの上昇(59%)がみられ、9頭Ⅰはグレード-Ⅱ、10頭がグレードⅢ-Ⅳであった。8頭(19%)で毒性のために治療が中断された。

LPPプロトコール許容可能な治療効果と毒性特性を示し、院内作業を最小限化した。