Bouyssou, Sarah, et al.
"Radiographic Appearance Of Presumed Noncardiogenic Pulmonary Edema And Correlation With The Underlying Cause In Dogs And Cats." 
Veterinary Radiology & Ultrasound 58.3 (2017): 259-265.

PubMedリンク PMID:28005303
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タイトル:犬と猫の非心原性肺水腫と推定されるレントゲン所見と根底の疾患との関連

==アブストラクト=== 
非心原性肺水腫は犬と猫における呼吸器疾患の重要な原因であるが、レントゲンの特徴について述べた報告はほとんどない。この回顧的な症例シリーズの目的は、非心原性肺水腫と推定される犬と猫の集団におけるレントゲンの特徴を記述し、レントゲン所見と肺水腫の原因との関連性について検定することである。

病歴、レントゲン所見、および転帰から非心原性肺水腫と推定された犬と猫の医療記録を集めた。レントゲンを再調査し、肺のパターンと水腫の分布を評価した。非心原性肺水腫の原因との関連性について、フィッシャーの正確検定により評価した。合計で49頭の犬と11頭の猫が含まれた。非心原性の肺水腫の原因は、気道閉塞(n=23)、直接的な肺損傷(n=13)、重度の神経刺激(n=12)、全身疾患(n=6)、溺水(n=3)、アナフィラキシー(n=2)、および輸血(n=1)であった。混合性、対称性、末梢性、多巣性、両側性、背側の肺パターンがそれぞれ、44頭(73.3%)、46頭(76.7%)、55頭(91.7%)、46頭(76.7%)、34頭(57.6%)が観察された。分布が片側性であった場合には、肺胞浸潤は主に右の肺葉であった(14頭中12頭 85.7%)。閉塞後の肺水腫では、他のタイプの非心原性肺水腫と比べて、肺の不透過性の増加が非対称性、片側性、および背側に起こりやすかったが、そのほかに有意な関連性は同定されなかった。

結論として、犬と猫において非心原性肺水腫はかなり多様なレントゲン所見を示す可能性がある。