Feeney, Daniel A., et al.
"Statistical relevance of ultrasonographic criteria in the assessment of diffuse liver disease in dogs and cats."
 
American journal of veterinary research 69.2 (2008): 212-221.

PubMedリンク PMID:18241018
本文:googlescholarからresearchgateで入手可能(全文) 

タイトル:犬と猫のびまん性肝疾患の評価における超音波検査の基準の統計的関連性

==アブストラクト===
目的:犬と猫のびまん性肝疾患の7つのカテゴリーの鑑別において超音波検査解釈基準の客観的な基準が統計的に有意かどうかを判断すること。

サンプル集団:犬229頭と猫104頭の超音波検査画像。

方法:著者らが設定した肝臓実質または関連する超音波検査基準について、 患者の状態または患者の検査所見を知らない放射線科医3人が、回顧的におよび独立して適応した。びまん性(浸潤性ではあるが結節性ではない)の肝疾患の 7つの組織学的または細胞学的なカテゴリーを著者らによって共同で確立し、それには正常な肝臓、炎症、円形細胞腫瘍、非円形細胞浸潤、前結節性(早期)の転移性腫瘍、脂肪肝、空胞性肝障害、およびその他、が含まれた。肝実質の超音波基準には、深度の増加を伴う超音波減衰、臓器比較エコー輝度(肝臓、脾臓、腎臓)、びまん性または斑状の高エコーまたは低エコーのエコーテクスチャ、均一または粗なエコーテクスチャ、門脈血管の鮮明度、および肝葉の形状が含まれた。関連する肝外の基準には、胆嚢壁の厚み、胆管径、胆嚢内沈殿物の量と特徴、胆嚢内の遊離陰影、肝静脈径vs.尾側後大静脈径、腹水、脾臓のエコーテクスチャ(正常vs.異常)、および腎臓のエコーテクスチャ、が含まれた。超音波検査基準は、臨床的に利用できる関係性を求めるために、びまん性肝疾患の7つのカテゴリーと統計的に比較された。

結果:適応した超音波検査基準の統計的な評価は、どちらの種でもびまん性肝疾患(正常な肝臓を含む)の区別において臨床的に許容される正確性は得られなかった。

結論と臨床的意義
:基準に基づく超音波検査所見は、犬と猫のびまん性浸潤性肝疾患の鑑別に十分なものではなかった。