Maritato, Karl C., et al.
"Outcome and prognostic indicators in 20 cats with surgically treated primary lung tumors." 
Journal of feline medicine and surgery 16.12 (2014): 979-984.

PubMedリンク PMID:24710595
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タイトル
:原発性肺腫瘍を外科的に治療した猫20頭の転帰と予後因子

==アブストラクト===
この20頭の家庭飼育猫の回顧的研究の目的は、外科的に切除された原発性肺腫瘍の臨床徴候、外科介入、組織学的特徴、ステージ、および治療について記述し、どの因子が生存に有意な影響をあたえるのかを決定することである。

2000-2007年の間に原発性肺腫瘍を外科的に切除した猫をこの研究に組み入れた。 患者記録を再調査し、シグナルメント、臨床徴候、術前診断、手術所見、および病理組織学的結果について記録した。組織学的報告を再調査し、世界保険機構(WH0)基準を使用してスコア化した。カプランメイヤー試験を使用し、生存に関する可能性のある予後因子を評価した。20頭の猫は組み入れ基準を満たした。診断時における臨床徴候(呼吸困難など)の存在(p=0.032)、胸水(p=0.046)、ステージM1(p=0.015)、および組織学的に中および低分化の腫瘍(p=0.011)は、生存期間の短縮と有意に相関する因子であった。20頭の猫の中央生存期間は11日であった。来院時に臨床徴候のなかった猫の中央生存期間は術後578日であり、臨床徴候のあった猫では4日であった。ステージT1N0M0の猫は、他のステージの猫よりも長期生存した(p=0.044)。抜糸まで生存していた猫では、中央生存期間は64日であった。

この結果は、臨床徴候の存在、胸水、組織学的に中および低分化な腫瘍、転移の存在、および
T1N0M0を超えたいずれのステージ、は原発性肺腫瘍のある猫にとっての負の予後因子であることを示している。これらの所見は、来院時の臨床徴候、胸水、T1N0M0を超えたいずれのステージ、組織学的に中および低分化な腫瘍、のある猫の予後は不良であることを表している。それゆえ、CTスキャンを含む大掛かりな術前診断を、これらの猫の外科介入を考慮するまえに行うべきである。これらの知見は、原発性肺腫瘍と診断された猫における治療意思決定のガイドとして用いることができるかもしれない。


 ==訳者コメント===
訳していて間違っているかと思うくらい、アブストラクトの文章がくどかったです。