Guglielmini, Carlo, et al.
"Sensitivity, specificity, and interobserver variability of survey thoracic radiography for the detection of heart base masses in dogs."
 
Journal of the American Veterinary Medical Association 248.12 (2016): 1391-1398.

PubMedリンク PMID:27270062
本文:googolescholarからresearchgateで入手可能(全文

タイトル:犬の心基底部腫瘤の検出に対する胸部レントゲン調査の感度、特異度、観察者間変動

==アブストラクト===
目的
: 犬の心基底部腫瘤の検出のための胸部レントゲン調査についての感度、特異度、観察者間変動について調べること。

デザイン
:回顧的症例対照研究。

動物
:心基底部腫瘤のある犬30頭と、犬種調整した対照犬120頭(健康な犬60頭、心基底部腫瘤のない心疾患の犬60頭)

方法
:盲検の方法で、2人の観察者(AおよびBと指定)がそれぞれの犬の胸部レントゲン調査の画像について、心臓頭側の腫瘤様の不透過性、気管の変位、心臓拡大、心膜液貯留または右側のうっ血性心不全を示す所見、および肺転移を示唆する軟部組織陰影を評価した。調査者はその後に、各犬の心基底部の状態(明らかなに罹患している、不明確、明らかに罹患していない)についての最終的な解釈を示した。

結果
:心基底部腫瘤に対する要請または陰性の不明確な解釈を考慮すると、胸部レントゲン調査による心基底部腫瘤の診断の感度は、観察者Aで40.0%(95%信頼区間[CI]22.5-57.5%)と56.7%(95%CI 38.9-74.4%)であり、観察者Bでは63%(95%CI 46.1-80.6%)と80.0%(95%CI 65.7-94.3%)であった。対応する特異度は、観察者Aで96.7%(95%CI 93.5-99.9%)と92.5%(95%CI 87.8-97.2%)、観察者Bで99.2%(95%CI 97.5-100%)と92.5%(95%CI 87.8-97.2%)であった。心臓頭側の腫瘤状の不透過性、気管の変位、またはその両方、の存在は、心基底部腫瘤の真の診断と有意に関連した。

結論と臨床的関連
:この結果は胸部レントゲン調査は、心基底部腫瘤のある犬の予測に特異度は高いが、感度は高くないことを示した。