Boston, Sarah E., Geraldine Higginson, and Gabrielle Monteith.
"Concurrent splenic and right atrial mass at presentation in dogs with HSA: a retrospective study."
 
Journal of the American Animal Hospital Association 47.5 (2011): 336-341.

PubMedリンク PMID:21852509
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タイトル:血管肉腫がある犬の来院時の脾臓と右心房の腫瘤の同時発生;回顧的研究 

==アブストラクト===
この回顧的研究の目的は、脾臓と心臓の血管肉腫の同時発生の存在について調べることである。

犬は以下の2つのグループの分けられた; グループ1は脾臓の血管肉腫のある23頭、グループ2は心臓の血管肉腫のある犬31頭。すべての犬は胸部レントゲン、腹部および/または心臓エコー検査、および/または死後検査、により完全に評価された。

グループ1のうち2頭(8.7%)で心臓の腫瘤の併発があった。どちらの犬も心膜液貯留はなく、両方ともゴールデンレトリバーだった。グループ1の犬のうち13頭が腹腔内出血があり来院した。腹腔内の転移の併発が7頭でみられた。グループ2では、9/31頭(29%)の犬で脾臓の血管肉腫の併発はあり、13/31(42%)の犬で他の部位への転移の所見がみられた。年齢と脾臓以外の転移の存在の間には有意な関連がみられた(オッズ比 0.457)。

脾臓血管肉腫の犬において心臓エコーによって検出された右心房腫瘤の併発率は8.7%であり、それは過去の報告よりも低かった。右心房の血管肉腫の犬では、脾臓以外の部位への転移のリスクが年齢とともに減少した。