Sarran, D., A. Caron, and J. P. Billet.
"Vocal fold granulomas in six brachycephalic dogs: clinical, macroscopical and histological features." 
Journal of Small Animal Practice (2018).

PubMedリンク PMID:29869330
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タイトル:6頭の短頭種犬の声帯の肉芽腫;臨床的、肉眼的、組織学的な特徴

==アブストラクト===
 声帯の肉芽腫は短頭種犬でみられることが稀だが、ヒトでは接触性肉芽腫としてしばしば報告されている。6頭のフレンチブルドッグをこの回顧的研究に含めた。内視鏡喉頭検査をすべての犬で麻酔下で行なった。声帯の病変は片側のみで、外方の、およそ3mm幅の潰瘍性の粘膜結節であり、声帯から発生していた。病理組織学的検査では主に喉頭上皮の慢性の炎症性変化が明らかとなり、それはヒトで述べられている喉頭肉芽腫に一致していたが、病変の部位は違った(犬では声帯、ヒトでは声帯突起)。ヒトでは、喉頭粘膜への慢性の物理的または化学的な損傷(慢性の咳または咳払い、声の酷使、胃食道逆流)によって肉芽腫は起こる。短頭種では、慢性の吸気努力と空気の乱流、および胃食道逆流が慢性の喉頭の炎症を起こすことが疑われている。