Garosi, L., et al.
"Results of diagnostic investigations and long‐term outcome of 33 dogs with brain infarction (2000–2004)." 
Journal of veterinary internal medicine 19.5 (2005): 725-731.

PubMedリンク PMID:16231718
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タイトル
:脳梗塞のある犬33頭の診断調査と長期転帰の結果

==アブストラクト=== 
急性発症、非進行性、頭蓋内機能障害で来院し、MRIで脳梗塞と診断された犬33等の医療記録を再調査した。10頭では、脳梗塞が死後検査で確定した。すべての犬で、CBC、血清化学、甲状腺および副腎検査、尿検査、胸腹部画像診断、および脳脊髄液検査を行った。凝固検査と動脈血圧の結果はそれぞれ32/33、28/33で入手できた。画像診断に基づき、梗塞はそのタイプ(領域またはラクナ)と脳の部位(終脳 10/33、視床/中脳 8/33、小脳 15/33)にしたがって分類された。 梗塞のタイプと、患者の年齢、性別、全身性高血圧症の発生、および併発疾患の有無との間に、特別な関係はみられなかった。小型犬(≦15kg)では、領域小脳梗塞を有する可能性が有意に高く、一方、大型犬(>15kg)では下垂体または中脳のラクナ梗塞を有する割合が有意に高かった。脳梗塞のある犬33頭中18頭で併発する病態が検出され、慢性腎臓病(8/33)と副腎皮質機能亢進症(6/33)が最も一般的にみられた。33頭の犬のうち10頭が、神経学的状態の重症度と改善の欠如または併発疾患の重症度により安楽死された。梗塞のタイプまたは部位と、患者の転帰には相関はみられなかった。併発疾患のある犬では、それらがない犬よりも生存期間が有意に短かく、その後の梗塞により神経徴候の再発を起こす可能性が有意に高かった。