Swift, Katie E., et al.
"Clinical and imaging findings, treatments, and outcomes in 27 dogs with imaging diagnosed trigeminal nerve sheath tumors: A multi‐center study."
 
Veterinary Radiology & Ultrasound 58.6 (2017): 679-689.

PubMedリンク PMID:28758278
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タイトル
:三叉神経鞘腫瘍と画像診断した犬27頭における臨床所見、画像所見、治療、および転帰:多施設研究

==アブストラクト===
犬の三叉神経鞘腫瘍の臨床的挙動と過去に報告された治療について、定義は不完全である。この回顧的、他施設、観察研究の目的は、この腫瘍のある犬の集団での臨床徴候、腫瘍の部位的な特徴、治療、および臨床転帰について記述することである。4つの病院でのデータベースを、2004年から2014ねんの間に来院して、MRI検査を行い、三叉神経鞘腫瘍と診断した犬について再調査した。1人の観察者が医療記録の所見を記録し、2人の観察者がコンセンサスのもとにMRIの特徴を記録した。全部で27頭の犬が組み入れ基準を満たした(15頭が定位放射線治療をうけ、12頭は照射を受けていない)。未照射の犬の2頭は予後分析から除外した。最も一般的な徴候は、咀嚼筋の萎縮(26頭)、頭蓋内疾患に関連する神経徴候(13)、および眼疾患(12)であった。MRI所見によると、すべての犬は脳幹のレベルまで中心性におよぶ病変をもっていた。最も多く罹患した三叉神経の分枝は、下顎枝(26頭)、上顎枝(22)、眼枝(10)であった。定位放射線治療をうけた犬15頭のうち、治療後に1頭で筋萎縮が改善し、6頭は眼の状態が不良であった。頭蓋内の徴候をもつ犬5頭中4頭で、神経学的徴候が改善した。全体の生存期間は、追跡情報が入手可能な未照射の犬10頭では12日であり、定位放射線治療をうけた犬15頭では441日であった。こららのグループ間で、平均生存期間に有意な差はなかった(未照射の犬の平均95%信頼区間;44-424日、定位放射線治療をうけた犬の平均95%信頼区間;260-518日)。