Hansen, K. S., et al.
"Treatment of MRI‐diagnosed trigeminal peripheral nerve sheath tumors by stereotactic radiotherapy in dogs." 
Journal of veterinary internal medicine 30.4 (2016): 1112-1120.

PubMedリンク PMID:27279132
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タイトル:犬におけるMRIで診断した三叉神経末梢神経鞘腫瘍の定位放射線治療による治療

==アブストラクト=== 
 背景:定位放射線療法(SRT)は動物の腫瘍を治療するための新しい技術である。

目的:頭蓋内三叉神経末梢神経鞘腫瘍が疑われSRTで治療した犬の転帰について評価すること。

動物
三叉神経末梢神経鞘腫瘍と推定される犬8頭。

方法
:これはUC デイビス 獣医療教育病院の医療記録を三叉神経末梢神経鞘腫瘍と推定されSRTを行った犬 について検索し、同定された犬における回顧的な研究である。推定診断はMRIをもとに行われた。SRTは8Gyを連日もしくは隔日で3回分割照射し、合計で24Gy照射した。

結果:疾患特異的生存期間の中央値は745日(範囲 99-1375日, n=6)であった。放射線治療による急性有害事象の徴候は記録されなかった。腫瘍進行に対する遅発性放射線効果は、剖検をうけている動物がほとんどいなかったために、病理組織学的な確定ができなかった。

結論と臨床的重要性
:この研究は三叉神経末梢神経鞘腫瘍のある犬が長期生存に関してSRTの恩恵をうけるという予備的証拠を提供する。この治療は許容されるようであり、フルコースの放射線治療に比較して動物に必要な麻酔イベントが少なくなる。