Kopecny, Lucy, et al.
"Risk factors for positive urine cultures in cats with subcutaneous ureteral bypass and ureteral stents (2010‐2016)."
 
Journal of veterinary internal medicine 33.1 (2019): 178-183.

PubMedリンク PMID:30508269
本文:無料公開あり(全文

タイトル:皮下尿管バイパスと尿管ステントのある猫における尿培養陽性のリスク因子。

==アブストラクト===
背景:尿管ステントと皮下尿管バイパス(SUB)の設置は尿管閉塞の管理に一般的に用いられている。尿路感染症は(UTI)は合併症として認識されている。

目的:尿管ステントおよびSUB設置を行った猫における尿培養陽性の術後の発生率を調べ、尿培養陽性となるリスク因子を同定すること。

デザイン:回顧的研究。

動物:48の手術イベントを行った猫43頭。

方法:医療記録を再調査した。手術の前後で尿培養を行った猫を組み入れた。項目を比較してリスク因子を同定した。

結果:術後の退院前に5/20頭(25%)で尿培養が陽性であった。退院後の追跡期間の中央値は209日(範囲 11-2184日)であり、合計で143の尿培養が 退院後の猫で行われた。それらのうち、12/48頭(25%)における16(11%)が陽性であった。9種類の細菌が同定された;Enterococcus spp.(n=8)が単独感染または混合感染として優勢であった。尿培養陽性のうち14/16で、罹患した猫は下部尿路徴候、腎盂腎炎の徴候、またはその両方を示していた。術後に抗菌薬の投与を行った猫では、行わなかった猫と比べて、有意に尿培養容姿絵になりにくかった(オッズ比 0.2、95%信頼区間 0.05-0.8、p=0.02)。慢性腎臓病、腎臓インプラントのタイプ、術後の尿道カテーテルは、尿培養陽性と関連しなかった。

結論と臨床的意義
:術後の尿培養陽性の発生率は過去の報告と同様であった。無症候性細菌尿は尿路感染症ほど一般的ではなかった。術後の尿道カテーテルは細菌尿のリスクを高めると推測されているが、これはこの研究の集団では当てはまらなかった。