Doebeli, A., et al.
"Apgar score after induction of anesthesia for canine cesarean section with alfaxalone versus propofol."
 
Theriogenology 80.8 (2013): 850-854.

PubMedリンク PMID:23932170
本文:無料公開あり(全文

タイトル:アルファキサロン vs.プロポフォールを用いた犬の帝王切開の麻酔導入後のアプガースコア注)

==アブストラクト===
新生児の元気さに与えるアルファキサロン とプロポフォールの影響について、緊急の帝王切開の麻酔導入薬としてそれらを使用した22頭の雌犬と81頭の仔犬で研究した。手術が適応と判断された後に、雌犬はランダムにアルファキサロン (1-2mg/kg)またはプロポフォール(2-6mg/kg)による麻酔導入の投与に割り付けられた。それぞれの薬剤は、気管チューブの挿管が可能になる効果まで静脈投与され、麻酔の維持は酸素とイソフルランで行った。胎児の元気さは、心拍数、呼吸努力、刺激に対する反応、、運動性、および粘膜色、を考慮に入れた修正アプガースコア(最大スコア=10)を用いて評価した。出産後5分、15分、60分でスコアを割り当てた。出産した仔犬の数も、出産後3ヶ月までの仔犬の生存割合も、グループ間で差はなかった。麻酔導入薬と採点時間はアプガースコアと関連していたが、出産時間は関連していなかった。アルファキサロン グループにおけるアプガースコアは、プロポフォールグループのものよりも、出産後5分、15分、60分で高かった。グループ間での全体として算定されるスコアの差は、3.3(95%信頼区間 1.6-4.9;p<0.001)。

結論として、アルファキサロン もプロポフォールも、緊急の帝王切開を行う雌犬の麻酔導入薬として安全に使用できた。どちらの薬剤性の使用後も仔犬の生存は同様であったが、アルファキサロン は出産後60分までの新生児の元気の良さと関連した。


==訳者補足===
注)アプガースコア(Apgar score)
アプガー指数( - しすう、Apgar score)、またはアプガーテストアプガースコアとは、出産直後の新生児の健康状態を表す指数、および判定方法”   Wikipedia「アプガー指数」から引用