Mattin, Madeleine J., et al.
"Factors associated with disease progression in dogs with presumed preclinical degenerative mitral valve disease attending primary care veterinary practices in the United Kingdom."
 
Journal of veterinary internal medicine(2018).

PubMedリンク PMID:30565334
本文:無料公開あり(全文

タイトル:イギリスにおける一次獣医診療所が主治医の前臨床的な変性性僧帽弁疾患と想定される犬の疾患の進行に関連する因子

==アブストラクト===
背景:一次獣医診療所における前臨床な(ステージ B)変性性僧帽弁疾患のある犬における疾患の進行と関連した因子についてはこれまで評価されていない。

目的:ステージBの変性性僧帽弁疾患と推定される犬において、血漿心臓バイオマーカー、臨床徴候、および身体検査所見が、診療的な進行(強力な利尿薬による治療の開始または心臓死の複合エンドポイントへの到達)と関連するかどうかを調べること。

動物:変性性僧帽弁疾患と診断された犬684頭が、イギリスの73の一次診療所から集まった。犬は募集時点で強力な利尿剤の投与は受けていなかった。

方法
:前向きコホート研究デザイン。一次診療獣医師が臨床徴候と身体検査所見の有無について記録した。ベースラインの血漿NT-proBNPと心臓トロポニンIを測定した。Cox回帰モデル によりリスク因子の値と臨床的な進行との関連を測定した。柔軟なパラメトリックモデルにより、予後のリスク因子の項目の異なる組み合わせの犬における複合エンドポイントに到達する予測確率を生成した。

結果:血漿NT-proBNP、心拍数、心雑音の強度、咳、キャバリア、ピモベンダンが処方されていること、が強力な利尿剤の治療開始または心臓死にいたる臨床的な進行と関連していた。

結論と臨床的重要性
:疾患の進行リスクが高いと特定されるステージBの変性性僧帽弁疾患の犬では、より頻繁なモニタリングまたはさらなる診断評価により利益をうける可能性がある。同定された予後因子は、前臨床的な変性性僧帽弁疾患の犬のリスクの層別化を促す可能性がある。