Lowrie, M., et al.
"The role of acute phase proteins in diagnosis and management of steroid-responsive meningitis arteritis in dogs." 
The Veterinary Journal 182.1 (2009): 125-130.

PubMedリンク PMID:18590973
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タイトル
:犬のステロイド反応性髄膜炎-動脈炎の診断と治療における急性期蛋白の役割

==アブストラクト===
急性期蛋白は、ヒトの炎症性疾患において診断、治療、および予後についての重要なツールとなっており、小動物においても同様なツールとして開発されてきている。ステロイド反応性髄膜炎-動脈炎(SRMA)は犬でよく認識されている炎症性疾患であり、その診断は、臨床的な基準と非特異的な検査調査に基づいた不十分なままである。この前向き予備研究では、疾患の治療における3つの重要な段階(来院時、治療反応時、および推定再発時)を評価することにより、SRMAの経過を通して血清および脳脊髄液中の急性期反応について調べた。血清急性期蛋白は、SRMAの診断を支持し、治療のモニターをするのに有用であることがわかった。C反応性蛋白(CRP)、血清アミロイドA(SAA)、アルファ-1-酸性糖蛋白(AGP)、およびヘパトグロビンは、すべてが最初の来院時の9頭患者で、検査参照範囲よりも上昇していた。 治療期間中、急性期蛋白は来院時と比較して有意に減少していたが、ヘパトグロビンは上昇していた(ウィルコクソン符号順位検定;CRP、SAA、AGPはp<0.05)。血清CRPとSAAは、推定再発(7症例)の特定において臨床的な価値があることも分かった。脳脊髄液の急性期蛋白は、この疾患の治療におけるマーカーとしては信頼性が低かった。この結果により、犬においてSRMAは
疾患特異的ではないものの急性期蛋白の重大な反応を起こし、SRMAの診断の支持において価値がることが示された。