Rose, J. H., and T. R. Harcourt‐Brown.
"Screening diagnostics to identify triggers in 21 cases of steroid‐responsive meningitis‐arteritis." 
Journal of small animal practice 54.11 (2013): 575-578.

PubMedリンク PMID:24580013
本文:無料公開なし

タイトル:ステロイド反応性髄膜炎-動脈炎の21症例におけるトリガーを同定するためのスクリーニング診断

==アブストラクト===
目的:免疫介在性溶血性貧血に対する感染性および腫瘍性のトリガーを同定するために用いられているスクリーニング検査、特に完全血球計算と分画、血清生化学解析、尿分析(培養を含む)、腹部超音波検査、および胸部レントゲン、がステロイド反応性髄膜炎-動脈炎のトリガーを同定し得るかどうかを評価すること。

方法:回顧的記述的レビュー。

結果:すべてのスクリーニング検査が実施されている21頭のステロイド反応性髄膜炎-動脈炎の症例が同定された。すべての症例でCBCの変化あり(好中球増加症、単球増加症、リンパ球増加症、好酸球減少症、または貧血を含む);19頭で生化学の変化あり(低アルブミン血症、高グロブリン血症、ALP活性の上昇、高リン血症、総カルシウム濃度の上昇、高コレステロール血症、高カリウム血症、尿素濃度の上昇、ALT活性の上昇、を含む);2頭で尿タンパククレアチニン比の上昇があったが尿培養陽性の症例はなし;直交の胸部レントゲンでの異常はなし;4頭で腹部超音波検査での異常があり、その後の細胞検査で病原性微生物の存在しない炎症が示された。

臨床的意義
: 免疫介在性溶血性貧血に対する感染性および腫瘍性のトリガーを同定するために用いられているスクリーニング検査では、この調査の犬の集団ではステロイド反応性髄膜炎-動脈炎のトリガーを特定されなかった。