Weiss, Douglas J.
"Evaluation of dysmyelopoiesis in cats: 34 cases (1996–2005)."
 
Journal of the American Veterinary Medical Association 228.6 (2006): 893-897.

PubMedリンク PMID:16536701
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タイトル:猫の骨髄異形成の評価;34症例(1996-2005年)

==アブストラクト===
目的:一般的な分類シェーマを用いて診断された骨髄異形成をさらに分類し、 猫の骨髄異形成の様々な形態を鑑別するために使用できる臨床的特徴と検査結果について調べること。

デザイン:回顧的な症例シリーズ。34頭の猫から得られた骨髄スライドのサンプル集団。

方法:1996年から2005年の間に血液と骨髄の分析により診断された骨髄異形成の猫の医療記録を再調査した。研究の組み入れ基準は、骨髄中の1つもしくはそれ以上の造血細胞系でにおける10%以上の異型細胞の所見と血液における血球減少症の併発とした。この基準を満たす猫を、スライドの再評価に基づき骨髄異形成症候群または二次的な骨髄異形成のサブグループに分類した。

結果
:189の骨髄スライドを再評価し、1つ以上の細胞系における10%以上の異型細胞が34(14.9%)でみられた。猫は、過剰な芽細胞を伴う骨髄異形成症候群(n=13)、難治性の血球減少を伴う骨髄異形成症候群(n=8)、異型の骨髄異形成症候群(n=1)、虹的な骨髄異形成(n=12)にサブグループ分類された。骨髄異形成症候群の猫と免疫介在性貧血の猫における骨髄異形成および自己凝集の所見は、2つの病態の鑑別を複雑にした。

結果と臨床的意義:免疫介在性溶血性貧血の猫と骨髄異形成症候群の猫の鑑別は、重度な貧血と自己凝集が両方の病態で同時に起こる可能性があるため、困難であった。過剰な芽細胞を伴う骨髄異形成症候群と難治性の血球減少を伴う骨髄異形成症候群の鑑別は、臨床的な転帰を予測するうえで役にたった。