Syring, Rebecca S., Cynthia M. Otto, and Kenneth J. Drobatz.
"Hyperglycemia in dogs and cats with head trauma: 122 cases (1997–1999)."
 
Journal of the American Veterinary Medical Association 218.7 (2001): 1124-1129.

PubMedリンク PMID:11318364
本文:無料公開なし

タイトル:頭部外傷のある犬と猫における高血糖;122症例(1997-1999)

==アブストラクト===
目的:犬と猫において高血糖が頭部外傷と関連しているかどうか、および高血糖の程度が神経学的損傷の重症度もしくは転帰と相関しているかどうかを調べること。

デザイン:回顧的研究

動物:頭部外傷のある犬52頭と猫70頭、および年齢と種を一致させた対照の犬と猫122頭。

方法:頭部外傷の重症度は軽度、中程度、重度に分類した。来院後1時間以内に測定した血中グルコース濃度を、症例と対照の動物の間で比較し、症例動物を頭部外傷の重症度または転帰に基づいてグループ分けした際のグループ間でも比較した。

結果:犬と猫において血中グルコース濃度は頭部外傷の重症度と有意に相関しており、対照動物に比べて頭部外傷のある犬と猫では有意に高かった。しかし血中グルコース濃度は転帰とは関連しなかった。

結論と臨床的意義
:結果は、頭部外傷のある犬と猫では高血糖になる可能性があり、高血糖の程度は頭部外傷の重症度と関連した。しかし、高血糖の程度は、頭部外傷のある犬と猫の転帰とは関連しなかった。高血糖は神経傷害の増強する可能性があるため、頭部外傷の患者では医原性の高血糖を避けるべきである。