Suematsu, Masahiro, et al.
"Long‐term outcomes of 54 dogs with tracheal collapse treated with a continuous extraluminal tracheal prosthesis."
 
Veterinary Surgery (2019).

PubMedリンク PMID:31115067
本文:無料公開なし

タイトル:連続性気管外プロテーゼで治療した気管虚脱の犬54頭の長期予後

==アブストラクト===
目的:気管虚脱の犬における連続性気管外プロテーゼの外科的な設置と術後の臨床的な転帰について記述すること。

研究デザイン:回顧的症例シリーズ。

動物:犬54頭。

方法:2010年から2017年の間に、頚部および/または胸部入口の気管虚脱が診断され、連続性気管外プロテーゼの設置を行った犬の医療記録を再評価し、術後合併症、呼吸機能の変化、および生存について調べた。2頭の犬で術後51ヶ月後および57ヶ月後に行った気管組織の組織学的な検査についても再調査した。

結果:53頭(98%)の犬が生存退院した。術後合併症には、喉頭麻痺(1頭)、DIC(1頭)、および気管虚脱の再発(2頭)が含まれた。気管の壊死の臨床的な所見を示す犬はいなかった。術前の乾いた激しい咳は、87%の犬で術後に改善した。ガチョウ様の鳴き声は、26頭中25頭(96%)で消失した。追跡気管の中央値は30ヶ月(範囲 16日〜76ヶ月)であった。36ヶ月の生存率は86%(CI 75-96%)であった。2頭で行った組織学的検査では、プロテーゼ周囲の気管の組織よく温存されており、慢性炎症の所見はなかった。

結論:気管虚脱の犬における連続性気管外プロテーゼの設置は、術後合併症の割合は低く、良好な長期的な転帰となった。

臨床的意義
:連続性気管外プロテーゼの設置は、気管虚脱のある犬の治療における実行可能なな代替的な外科選択肢となる。