Barnes, D. C., and J. L. Demetriou.
"Surgical management of primary, metastatic and recurrent anal sac adenocarcinoma in the dog: 52 cases."
 
Journal of Small Animal Practice 58.5 (2017): 263-268.

PubMedリンク PMID:28245066
本文:無料公開なし

タイトル:原発性、転移性、再発性の肛門嚢腺癌の外科的治療;52症例

==アブストラクト===
目的:一次治療として手術で治療した原発および再発の肛門嚢腺癌の犬の集団の転帰と合併症を報告すること。転移病変の同定のためのリンパ節細胞診の利用について報告すること。

方法:単一の紹介センターで肛門嚢腺癌と診断された犬の症例記録の回顧的な再調査。

結果
:52頭の臨床例が同定された。超音波検査でのリンパ節の見た目の変化は、細胞学的および組織学に評価された転移性病変と高く一致した。58件中7件(12%)の会陰手術で軽度の合併症が報告され、さらに7頭(12%)で追加的な外科介入が必要となった。転移巣切除を行なった39頭中5頭(5%)で、リンパ節摘出に関連した軽度で制御可能な術中出血が、唯一の合併症としてみられた。6頭(12%)の犬で局所再発がおこり、22頭(42%)でその後のまたは再発性のリンパ節転移病変がみられた。病変の再発が検出された時点から、2回目の手術介入に関連するその後の生存期間の中央値は283日であった。

臨床的意義
:肛門嚢腺癌の犬におけるリンパ節の転移巣切除のための開腹手術は死亡率が低く、初診時もしくは再発疾患時の両方において領域転移の所見のある患者において考慮すべきである。