Singh, Manreet K., Michael F. Cocchiaro, and Mark D. Kittleson.
"NT-proBNP measurement fails to reliably identify subclinical hypertrophic cardiomyopathy in Maine Coon cats." 
Journal of feline medicine and surgery 12.12 (2010): 942-947.

PubMedリンク PMID:21036088
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タイトル
:NT-proBNPの測定では、メインクーンにおける無症候性の肥大型心筋症を確実に特定することはできない

 ==アブストラクト===
この研究の目的は、重症度が様々な無症候性の肥大型心筋症(HCM)におけるスクリーニングツールとして、血漿NT-proBNP濃度の測定が有効かどうかを評価することである。

過去に心臓エコー検査を行い、正常、疑い、中等度HCM、または重度HCMに分類された猫35頭で、血漿NT-proBNP濃度を測定した。うっ血性心不全になっていた猫はいなかった。重度HCMの猫は、他の群の縁故に比べてNT-proBNP濃度が有意に高かった(p<0.0003)が、重症疾患の猫の診断に対するNT-proBNPの感度は44%(カットオフ ≦100pmol/l)から55%
(カットオフ ≦40pmol/l)に過ぎなかった。正常、疑い、および中程度の群間でNT-proBNP濃度に有意な差はなかった(中等度のHCMを検出するための感度は0%)。

この研究をもとにすると、NT-proBNP濃度はメインクーンの軽度から中程度のHCNを検出するためのスクリーニング検査として適切とは考えられず、重度のHCMの猫も見逃す可能性がある。