LeBlanc, Nicole L., Rebecca L. Stepien, and Ellison Bentley.
"Ocular lesions associated with systemic hypertension in dogs: 65 cases (2005–2007)."
 
Journal of the American Veterinary Medical Association 238.7 (2011): 915-921.

PubMedリンク PMID:21453181
本文:無料公開あり(全文

タイトル
犬における全身性高血圧症に関連した眼病変;65症例(2005-2007年)

==アブストラクト=== 
目的:高血圧の犬における眼の所見の特徴を調べ、高血圧を示唆する眼疾患のある犬における高血圧の有病率を決定し、高血圧の程度と眼疾患の間の関連の可能性について調べること。

デザイン:回顧的症例シリーズ。

動物:血圧の評価(n=22)、眼の検査(25)、またはその両方(18)で最初に紹介された犬65頭。

方法:医療記録を再調査し、2005年1月から2007年12月の間に、24時間以内に完全な眼科検査と血圧測定を行い、教育病院で検査をした犬と同定した。シグナルメント、病歴、血圧測定、眼科検査所見、および血管作動性薬の治療について記録した。全身性高血圧症に関連していそうと考えた眼病変には、網膜出血、網膜剥離、前房出血、血管の蛇行、および網膜下浮腫を含めた。

結果:65頭中、42頭が高血圧(収縮期血圧≧160mmHg)であり、23頭は正常血圧であった。高血圧の犬の62%(26/42)で、1つ以上の眼病変が同定された。網膜出血は高血圧の犬おける最も多い眼病変であった(17/42[40%])。1つ以上の眼病変の存在は、高血圧症を特定するのに中程度の感度(62%)と特異度(61%)であった。最初の眼科検査の紹介の後に血圧測定で紹介された25頭中15頭(60%)では高血圧であることがわかった。

結論と臨床的意義
:眼病変は全身性高血圧のある犬において一般的である。高血圧または高血圧に関連する疾患のある犬では、眼の標的臓器障害の所見を注意深くモニターすべきであり、特徴的な眼病変をもつ犬では高血圧を系統的に除外すべきだ。