Zatelli, Andrea, et al.
"Evaluation of a urine dipstick test for confirmation or exclusion of proteinuria in dogs." 
American journal of veterinary research 71.2 (2010): 235-240.

PubMedリンク PMID:20113233
本文:googlescholar経由で入手可能(全文

タイトル:犬のタンパク尿の確定または除外のための尿ディップスティック検査の評価

==アブストラクト=== 
目的:尿ディップスティック検査が、犬の蛋白尿の同定のために尿蛋白クレアチニン(UPC)比の代わりとなる可能性について評価すること。

サンプル集団:成犬の尿サンプル507。

方法:尿ディップスティック、UPC比、尿比重(USG)、および沈渣検査を、507のサンプルで行なった。 UPC比を参照基準とし、尿ディップスティックの診断の正確性を全体のデータに対してと、USGによってグループ分けした尿サンプル(≦1.012または>1.012;<1.030または≧1.030)に対して計算した。UPC比<0.2はタンパク尿なしとした。

結果
:タンパク尿の検出のための尿ディップスティックの感度は、タンパク0mg/dl(0+)を陰性結果の指標にしたときに、>90%であり、特異度は尿比重によって40-60%の範囲であった。感度は、タンパク30mg/dl(1+)をカットオフにした場合に、尿比重によって56-81%まで現象したが、特異度は90%まで上昇した。非タンパク尿の犬を正確に同定するための尤度比は尿比重が≦1.012の時に低く、、特に1+のサンプルを陰性と評価した時に低かった。

結論と臨床的意義
:ディップゥティック検査の結果が1+で、尿比重が≦1.012の犬では、タンパク尿はUPC比で評価されるべきであり、尿比重が>1.012では非タンパク尿である可能性が高い。尿ディップスティイク検査と尿比重測定は、両方用いた場合に、犬のUPC比の決定の迅速的な代替として信頼できるものであった。