McGhie, J. A., J. Stayt, and G. L. Hosgood.
"Prevalence of bacteriuria in dogs without clinical signs of urinary tract infection presenting for elective surgical procedures." 
Australian veterinary journal 92.1-2 (2014): 33-37.

PubMedリンク PMID:24471880
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タイトル:待機手術で来院した尿路感染の臨床徴候がない犬における細菌尿の有病率

==アブストラクト===
目的
:待機手術で来院した犬における細菌尿の頻度を調べ、整形外科的(非神経)な処置をする犬の細菌尿の頻度と、軟部組織の処置の犬の細菌尿の頻度を比較し、尿沈渣の顕微鏡的な細菌の確認と培養による細菌の発育との一致性を測定すること。

方法
:家庭飼育犬140頭の前向きコホート研究。麻酔導入の前または直後に、尿を恥骨前膀胱穿刺によって採取した。尿は定量的な尿培養と尿検査に提出された。犬の年齢、性別、体重、犬種、行われた外科処置について記録した。

結果
:全部で80頭の整形外科症例と60頭の軟部外科症例がこの研究に組み入れられた。3頭(2.1%)で細菌培養で発育(尿培養陽性)があり、 19頭(13.6%)で尿検査における膿尿および/または細菌尿を伴う尿沈渣(尿検査陽性)がみられた。尿培養陽性の犬すべてが雌で、そのうち2頭が整形外科手術をうけた。いずれの雌犬でEscherichia coli>10(5)CFU/mlの発育がみられた。尿培養陽性と尿検査陽性の一致性は悪かった(κ=0.15)。

結論
:この集団における尿路感染の臨床徴候のない犬の細菌尿の有病率は低かった(2.1%)。陽性結果が少なかったため、リスクのある集団は特定できなかった。尿検査陽性は尿培養の結果との一致が悪く、そのため尿培養を行わずに治療を行う決断は推奨されない。