Pérez‐López, Laura, et al.
"Assessment of the association between diabetes mellitus and chronic kidney disease in adult cats." 
Journal of veterinary internal medicine (2019).

PubMedリンク PMID:31305000
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タイトル:成猫における糖尿病と慢性腎臓病の関連について評価

==アブストラクト=== 
背景
:ヒトでは糖尿病は慢性腎臓病(CKD)の主な原因である。猫のおける2つの疾患の関連性は不明だ。

目的
:成猫集団における糖尿病とCKDのの関連性を評価すること。

動物
:2014年から2016年の間にスペインのグラン・カナリアにある2つの獣医センターに来院した猫561頭。 

方法
:医療記録を回顧的に再調査した。3歳以上の猫で、糖尿病とCKDのあるかどうかを定義するのに十分なデータを持っている猫を選出した。脱水または腎前性高窒素血症を起こしうる潜在的な原因のある猫、および腎障害性の薬剤で治療された猫は除外した。CKDの診断は以下の場合に行なった;クレアチニン濃度>2mg/dl、または血清クレアチニン1.6-2mg/dlと尿比重<1.035、または血清クレアチニン1.6-2mg/dlと尿タンパク/クレアチニン比>0.4。CKDに関連する因子は多変量ロジスティック回帰分析によって特定した。

結果
:67頭(11.9%)の猫がCKDであり、16頭(2.9%)の猫は糖尿病であった。糖尿病のない猫のうち60頭(11%)と糖尿病のある猫のうち7頭(44%)でCKDがみられた。後者の間では、6頭で両方の病態が同時に診断されたのに対し、1頭では糖尿病がCKDに先行した。多変量解析により、糖尿病はCKDと有意に関連していた(オッズ比4.47、95%信頼区間1.51-13.28、p=0.007)。CKDに関連する他の項目は年齢と雑種であった。

結論と臨床的意義
:年齢調整後に、この研究では成猫における糖尿病とCKDの間の関連が示された。
 
ビジアブ)糖尿病とCKDの関連 PMID31305000.001