Levy, N., E. Ballegeer, and A. Koenigshof.
"Clinical and radiographic findings in cats with aspiration pneumonia: retrospective evaluation of 28 cases." 
Journal of Small Animal Practice 60.6 (2019): 356-360.

PubMedリンク PMID:30843218
本文:無料公開なし

タイトル:誤嚥性肺炎のある猫における臨床所見とレントゲン所見;28症例の回顧的評価

==アブストラクト=== 
目的:猫の誤嚥性肺炎の臨床的症候群について記述し、潜在的な素因について記録すること。

方法:“誤嚥性肺炎”または“気管支肺炎”と診断された猫について回顧的な医療記録の検索を行った。完全な医療記録と誤嚥性肺炎に一致する肺の変化のある3方向の胸部レントゲンがあり、他の肺疾患または心疾患を示唆するレントゲン所見と身体検査所見がない場合に、症例を含めた。

結果
:28症例が同定された。素因となる可能性のある状態には、嘔吐(12/28, 43%)、麻酔(5/28, 18%)、経腸栄養(5/28, 18%)、既存の食道疾患(4/28, 14%)、神経疾患(2/28, 7%)、および喉頭疾患(1/28, 3.6%)が含まれた。15/28頭(53%)は2つ以上の素因となり得る状況をもっていた。最も多く罹患した肺葉は右中葉(18/28, 64%)であり、ついで左前葉(16/28, 57%)であり、16/28頭(57%)では複数の肺葉が罹患していた。多くの猫(25/28, 89%)が生存退院し、入院期間の中央値は3日だった。

臨床的意義
:猫の誤嚥性肺炎の発症に対する潜在的な素因は、犬やヒトで記録されているものと同様だった。猫の誤嚥性肺炎は、嘔吐、麻酔、または経腸栄養投与後に起こった。抗菌薬の投与と支持療法によって生存率は高く、この研究では89%の猫が生存退院した。