Locatelli, Chiara, et al.
"Survival and prognostic factors in cats with restrictive cardiomyopathy: a review of 90 cases."
 
Journal of feline medicine and surgery 20.12 (2018): 1138-1143.

PubMedリンク PMID:29451444
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タイトル
拘束型心筋症の猫の生存と予後因子;90症例のレビュー

==アブストラクト=== 
目的
:猫の拘束型心筋症に焦点を当てた大規模な研究はまれだ。この回顧的研究の目的は、拘束型心筋症の猫における疫学的特性を述べ、生存に影響する予後因子を解析することである。

方法
:Gran Sasso獣医診療所(イタリア、ミラノ)と獣医学科循環器部門(イタリア、ミラノの大学)の臨床アーカイブを再調査し、心エコー検査(左心房/両心房の拡大、正常な左室壁厚、正常または軽度に減少した収縮能、およびパルスドップラー心エコー検査による拘束型の左室充満パターン)をもとに拘束型心筋症と診断された猫すべてを探した。

結果
:研究集団は90頭の猫(雄53頭、雌37頭)から構成され、心エコー検査で拘束型心筋症が診断された。多くが短毛家庭猫(n=60)であり、年齢の平均±標準偏差(SD)は10.0歳齢±4.3であり、体重の中央値は3.8kg(四分位 範囲3.2-5kg)であった。多くの猫(n=87頭)は症候性であった。最も多い臨床徴候は、呼吸困難(n=75)であった。追跡情報は60頭の猫で入手可能であり、中央生存期間は69日(95%信頼区間 0-175日)であった。心臓関連死は50頭で起こった。多変量コックス解析では、呼吸困難だけが生存に対して統計的に有意な影響を示した。呼吸困難のない猫では中央生存期間が466日(95%信頼区間 0-1208日)であり、呼吸困難のある猫では中央生存期間が64日(95%信頼区間 8-120)であった(p=0.011)

結論と意義
:拘束型心筋症は予後不良ち関連する末期状態であり、臨床徴候を示さず、1年以上生存する猫はほとんどいなかった。多くの猫は非常に短期間の間に心臓疾患にり死亡した。