Fukushima, Kenjiro, et al.
"Efficacy of leflunomide for treatment of refractory inflammatory colorectal polyps in 15 Miniature Dachshunds."
 
Journal of Veterinary Medical Science 78.2 (2016): 265-269.

PubMedリンク PMID:26460312
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タイトル
:ミニチュアダックスフント15頭における難治性炎症性結腸直腸ポリープの治療としてのレフルノミドの効果

==アブストラクト=== 
炎症性結腸直腸ポリープは、ミニチュアダックスフントで一般的であり、血便、しぶり、粘液性糞便を示す。プレドニゾロンとシクロスポリンによる治療で
炎症性結腸直腸ポリープの犬の80%が反応すると報告されてはいるが、残り20%には効果的な治療が必要となる。レフルノミドは様々な免疫介在性疾患において有効性が報告されている免疫抑制剤である。

この研究では、プレドニゾロンとシクロスポリンの治療に難治性の
炎症性結腸直腸ポリープの犬15頭において、レフルノミドの有効性と有害事象について回顧的に評価した。治療効果は内視鏡、臨床症状、および直腸診によって評価した。有害事象は、追跡期間中の臨床症状と血液検査で評価した。

レフルノミドの反応率は93.3%であった。レフルノミドの投与量の中央値は3mg/kg(範囲 1.7-4.0mg/kg)であり、反応期間の中央値は35日(範囲 20-119日)であった。有害事象には元気消失(3頭)、食欲低下(1頭)、呼吸器症状(1頭)、白血球減少症(2頭)、血小板減少症(1頭)、貧血(1頭)、および肝酵素の上昇(8頭)が含まれた。多くの有害事象は症状の治療とレフルノミドの休薬または減量によって改善した。

結論として、プレドニゾロンとシクロスポリンによる治療に難治性の炎症性結腸直腸ポリープの犬において、レフルノミドによる治療は効果的である。様々な有害事象が観察されたため、レフルノミド治療のフォローアップには密なモニタリングを必要をする。