Greene, L. M., et al.
"Severity of nasal inflammatory disease questionnaire for canine idiopathic rhinitis control: instrument development and initial validity evidence." 
Journal of veterinary internal medicine 31.1 (2017): 134-141.

PubMedリンク PMID:28019044
本文:無料公開あり(全文

タイトル:犬の特発性鼻炎の管理のための鼻炎症性疾患の重症度アンケート;設問の開発と初期妥当性の根拠

==アブストラクト=== 
背景:犬の特発性慢性鼻炎には効果的な治療が必要であるが、有効性の評価には疾患の重症度を評価するための臨床的で、定量可能な方法が必要である。

目的: 犬の慢性鼻炎における臨床徴候および犬と飼い主の生活の質を評価するための飼い主記入のアンケートを開発し、初期の妥当性と信頼性を評価すること。

動物:慢性鼻炎と組織学的に診断された犬22頭と健康な犬72頭。

方法:この前向き研究では、文献のレビューと獣医師、呼吸器専門の獣医内科医、および鼻炎のある犬の飼い主からのフィードバックをもとにオンラインアンケートを作成した。信頼性をテストするために、罹患した犬の飼い主は、1週間おきに2回アンケートに答えた。健康な犬は1回、評価をうけた。Rasch評定尺度モデルを用いてデータを解析し、結果の妥当性の根拠を評価するためにMessick'sフレームワークを用いて結果を解釈した。

結果
:最初の項目作成では、鼻徴候、傍鼻徴候、全体的な鼻炎の重症度、犬のQOL、飼い主のQOLの5つのドメインが作成された。5ポイントリッカートタイプスケールをもちいて25個のアンケート項目が開発された。アンケートに答えるのが難しいと答えた回答者はいなかった。構成要素妥当性についての実質的、一般化可能性、内容、および構造的側面を補助するために強力な心理学的根拠が利用可能であった。罹患した犬と対照犬の回答の間には、2項目を除いて統計学的な差がみられた。2項目は削除され、結果として23項目の鼻炎症性疾患重症度 (Severity of Nasal Inflammatory Disease:SNIFLD)アンケートが作成された。

結論と臨床的意義
: 鼻炎症性疾患重症度アンケートは慢性鼻炎のある犬の疾患重症度を繰り返し評価する機構を提供する。
 

==本文から===
付録のアンケート用紙を一部改変したもの
炎症性鼻疾患重症度(SNIFLD)アンケート
 炎症性鼻疾患重症度(SNIFLD)アンケート 2