Xenoulis, Panagiotis G., et al.
"Investigation of hypertriglyceridemia in healthy Miniature Schnauzers." 
Journal of veterinary internal medicine 21.6 (2007): 1224-1230.

PubMedリンク PMID:18196730
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タイトル:健康なミニチュア・シュナウザーにおける高トリグリセリド血症の調査

==アブストラクト=== 
背景:特発性高トリグリセリド血症はミニチュア・シュナウザーで報告されている。しかし、ミニチュア・シュナウザーの大きな集団におけるこの疾患の有病率を調査した研究はない。

仮説:高トリグリセリド血症は健康なミニチュア・シュナウザーで一般的である。

動物:健康なミニチュア・シュナウザー192頭と健康な他犬種の犬38頭(対照犬)。

方法:血清トリグリセリドとコレステロール濃度を測定し、ミニチュア・シュナウザーと対照犬のグループで統計的に比較をした。年齢に基づいて犬を分類し、血清トリグリセリド濃度の中央値を年齢のグループ毎に比較した。

結果:ミニチュア・シュナウザー192頭中63頭(32.8%)で血清トリグリセリド濃度が参照範囲を超えていた。対照的に、対照犬では38頭中2頭(5.3%)で血清トリグリセリド濃度が参照範囲を超えていた。ミニチュア・シュナウザーにおける血清トリグリセリド濃度の中央値は73.5mg/dlであり、これは対照グループ(中央値 55mg/dl)と比べて有意い高かった(p=0.0005)。血清コレステロール濃度は、ミニチュア・シュナウザー100頭中9頭(9.0%)と対照犬2頭(5.3%)で参照範囲を超えていた。ミニチュア・シュナウザーにおける血清トリグリセリド濃度の中央値は年齢とともに有意に上昇し(p<0.0001)、血清トリグリセリド濃度と年齢の間には有意な正の相関があった(スピアマン r=0.47;p<0.0001)。ミニチュア・シュナウザーの雄と雌の間には血清トリグリセリド濃度の差はなかった。

結論
:健康なミニチュア・シュナウザーは、健康な他の犬種に比べて、高トリグリセリド血症の有病率が高い。高トリグリセリド血症の有病率と重症度は年齢とともに上昇した。