Norris, Carol R., et al.
"Thoracic radiography, bronchoalveolar lavage cytopathology, and pulmonary parenchymal histopathology: a comparison of diagnostic results in 11 cats."
 
Journal of the American Animal Hospital Association 38.4 (2002): 337-345.

PubMedリンク PMID:12118687
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タイトル
:胸部レントゲン、気管支肺胞洗浄の細胞診、および肺実質の病理組織;猫11頭の診断結果の比較

==アブストラクト=== 
この研究の目的は、自然発生性の呼吸器疾患でレントゲンと細胞病理では確定診断の確立が不十分であった猫11頭において、胸部レントゲン、気管支肺胞洗浄(BAL)の細胞診、および病理組織と、診断結果を比較することである。

これらの猫では、レントゲンのパターンの特徴は、気管支(n=6)、間質(n=3)、および肺胞(n=2)としてみられ、その他の特徴には過膨張(n=3)、気管支拡張症(n=2)、胸膜フィッシャーライン(n=2)、肺結節(n=2)、無気肺(n=1)、気管腫瘤(n=1)が含まれた。気管支肺胞洗浄液は2頭では特徴がなかった。異常な気管支肺胞洗浄液では炎症(n=5)、出血(n=2)、上皮過形成(n=1)がみられ、または腫瘍(n=1)が疑われた。病理組織学的評価では、炎症(n=8)、腫瘍(n=2)、および血管の鬱血(n=1)が明らかとなった。疾患と関連する優位な部位は、7頭の猫で同じ病理組織学的部位と一致しており、気管支肺胞洗浄液の細胞病理学的な分類は、7頭の猫で病理組織学的分類と一致していた。気管支肺胞洗浄液の細胞のタイプと、病理組織学的検査でみられた気道の細胞に量とタイプに基づく気管支肺胞洗浄液厨に多く見られるだろうと病理学医が予測する
細胞のタイプの間には、相関は乏しかった。

この研究の結果は、一部の猫では、気管支肺胞洗浄液の細胞病理検査は、病理組織学的に同定される肺疾患のタイプと常に相関するわけではないことを示唆している。 レントゲンと細胞病理検査が確定診断を提供できない呼吸器疾患では、肺の病理組織券が必要になるだろう。