Johnson, Lynelle R., et al.
"Eosinophilic bronchitis, eosinophilic granuloma, and eosinophilic bronchopneumopathy in 75 dogs (2006‐2016)." 
Journal of veterinary internal medicine 33.5 (2019): 2217-2226.
 
PubMedリンク PMID:31468829
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タイトル:75頭の犬の好酸球性気管支炎、好酸球性肉芽腫、および好酸球性気管支肺疾患

==アブストラクト===
背景:好酸球性肺疾患はあまりよく理解されていない炎症性気道疾患であり、実質的な死亡率を招く。

目的:レントゲン、気管支鏡検査、および気管支肺胞洗浄(BAL)液分析をもとに定義した好酸球性肺疾患のある犬の臨床所見を記述すること。カテゴリーには好酸球性気管支炎、好酸球性肉芽腫、好酸球性気管支肺疾患を含めた。

動物:家庭飼育犬75頭。

方法:特発性のBAL液好酸球増加症のある犬の医療記録を回顧的に再調査した。情報として、臨床徴候の期間と性質、気管支鏡検査所見、および検査データを含めた。胸部レントゲンについて、浸潤パターン、気管支拡張症、およびリンパ節腫大を評価した。 

結果
胸部レントゲンは正常または気管支パターンを示した犬31頭は、好酸球性気管支炎に分類された。 9頭の犬は胸腔内の腫瘤病変があり、気管支鏡で好酸球性肉芽腫と診断された。残りの35頭は、レントゲンの変化、気道の黄緑色の粘液、粘膜の変化、および気道の虚脱から、好酸球性気道肺疾患に分類された。年齢と咳の期間は、グループ間で差はなかった。好酸球性気管支炎の犬は、他の2つのグループの犬と比べて、気管支拡張症または末梢血の好酸球増加症があることが少なく、BAL液中の有核細胞数の合計が少なく、BAL液中の好酸球の割合が少なかった。過去の方向とは反対に、好酸球性肉芽腫の犬で長期生存(>55ヶ月)が記録された。

結論と臨床的重要性:好酸球性肺疾患をもつ犬は、画像、気管支鏡、およびBAL液の細胞学的所見をもとに分類することができる。これらのグループにおける治療への反応を確立させるために、さらなる研究が必要だ。