Tesi, Matteo, et al.
"Role of body condition score and adiponectin expression in the progression of canine mammary carcinomas." 
Veterinary Medicine and Science (2020).

PubMedリンク PMID:32202386
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タイトル:犬の乳腺腫瘍の進行におけるボディコンディションスコアとアディポネクチン発現の役割

==アブストラクト=== 
ヒトにおいて肥満は閉経後の時期の乳癌発症のリスク因子として確認されており、雌犬でも予後不良との関連が疑われている。この研究の目的は、犬の乳腺腫瘍の予後とボディコンディションスコア(BCS)の間の関連と、腫瘍の挙動とアディポネクチンとの関係について調べることである。

本研究には、管状、管状乳頭状、固形性、または複雑性の癌腫のある雌犬73頭を組み入れた。それぞれの犬で、9ポイントBCSシステムを用いてBCSの評価を行い、研究集団を正常体重(BCS 4-5/9;n=42)、過体重(BCS 6-7/9;n=19)、 および肥満(BCS 8-9/9;n=12)に分けた。食事内容(市販品、手作り食、またはその混合)を記録した。外科的切除後に、組織学的タイプ、腫瘍サイズ、および結節状態を評価し、免疫組織化学と形態学的解析を用いて
アディポネクチンの発現を決定して定量化した。 犬乳腺腫瘍の組織タイプはBCSと相関せず、一方でBCSと組織学的グレードの正の相関(p<0.01)が観察された。手作り食を与えられた雌犬は、市販食を与えられた雌犬よりもBCSが高かったが、食事とがん特異的生存期間の間には関連はみられなかった。36の乳腺腫瘍(49%)がアディポネクチン発現に陽性を示したが、ホルモンの発現と乳腺腫瘍の特性または予後との間には相関はみられなかった。

結論として、BCSの高さはより侵襲性の高い犬乳腺腫瘍の有病率と関連し、それらの乳腺腫瘍をもつ雌犬における生存期間に負の影響を与えるようである。