Aulakh, Karanvir S., et al.
"Influence of orthopedic examination on lameness scores and interobserver and intraobserver agreement in dogs with naturally occurring elbow osteoarthritis."
 
Veterinary Surgery (2020).

PubMedリンク PMID:
32022284
本文:無料公開なし

タイトル:自然発生性の変形性肘関節症のある犬にいて整形外科的検査が跛行スコアに与える影響と観察者内および観察者間の一致

==アブストラクト=== 
目的
:変形性肘関節症のある犬の跛行をスコアリングする際の数値評価スコアと視覚的評価スコアに対する整形外科的検査の影響を調べ、ビデオグラフィック歩行分析に基づいて数値評価スコアと視覚的評価スコアの観察者内および観察者間の一致について評価すること。

デザイン:前向き盲検研究。

動物:レントゲン検査で変形性肘関節症が確認された家庭飼育犬18頭。

方法
:整形外科的検査の前と直後のすべての犬の歩行と小走りのビデオを得た。すべてのビデオはランダムに並べられた。ビデオのタイミングを知らない6人の観察者が、数値評価スコアと視覚的評価スコアの両方を2回、少なくとも2週間の間隔をあけて独立して割付された。スコアは混合分散解析で評価し、観察者間の一致はクラス内相関係数(ICC)で評価した。

結果
:整形外科てき検査の前と後で、歩行と小走りにおける数値評価スコアと視覚的評価スコアに差は検出されなかった。整形外科的検査の前の数値評価スコアと視覚的評価スコアは、小走りよりも歩行の方がそれぞれのスコアで0.17(p=0.0018)および3.54(p=0.0019)低かった。すべての観察者における両スコアのクラス内相関係数は>0.9であった。

結論
:変形性肘関節症の犬において整形外科的検査は、数値評価スコアと視覚的評価スコアを悪化させなかった。観察者間および観察者内の一致は、両方の跛行スコアで高かった。

臨床的意義
:変形性肘関節症の犬では、総合的な整形外科的検査のタイミングに関係なく、歩行評価ののちに跛行がスコア化されるだろう。