Falzone, Cristian.
"Canine acute cervical myelopathy: Hydrated nucleus pulposus extrusion or intraspinal discal cysts?." 
Veterinary Surgery 46.3 (2017): 376-380.

PubMedリンク PMID:28151550
本文:無料公開なし

タイトル:犬も急性頚部脊髄障害;水和髄核脱出または髄腔内椎間板嚢胞?

==アブストラクト=== 
目的:犬の水和髄核脱出と腹側髄腔内椎間板嚢胞の鑑別を行うこと。

研究デザイン:前向き症例シリーズ。

動物:水和髄核脱出または腹側髄腔内椎間板嚢胞による急性発症の頚部脊髄障害のある犬20頭。

方法:臨床所見およびMRI所見、外科治療後の転帰、圧迫物質の細胞学的および組織学的所見を考慮に入れた。ここで報告した所見と、過去に水和髄核脱出および髄腔内嚢胞の疑いとして述べられているものとの間で比較と考察を行った。

結果:すべての犬は急性発症の頚部脊髄障害で来院した。MRIでは、C2-3(n=1)、C3-4(n=6)、C5-6(n=5)の椎間板腔で、圧縮性の頚部脊髄障害が示され、それは部分的な水和髄核脱出または髄腔内椎間板農法のいずれかが示唆される硬膜外物質によるものであり、T2強調で高信号、T1強調で低信号、ガドリニウム注入により様々な造影増強を示した。すべての犬がベントラルスロット(n=15)または側背側の片側椎弓切除(n=5)によって外科的に治療された。すべての犬で良好な転帰が得られ、正常な歩行が回復した。手術時に回収された硬膜外の物質は、液体からゼラチン状物質までさまざまであった。物質の細胞学的または組織学的検査ではすべての犬で類似した所見が得られ、部分的に変性した髄核に一致した。

結論
:MRI検査でヒトの髄腔内に類似した硬膜外物質による圧縮性頚部脊髄障害が急性発症した犬では、部分的に変性した髄核が脱出していることが多く、適切に治療すべきだろう。