Isaza, Daniela, et al.
"Evaluation of cytology and histopathology for the diagnosis of feline orbital neoplasia: 81 cases (2004‐2019) and review of the literature."
 
Veterinary Ophthalmology(2020).

PubMedリンク PMID:32413196
本文:無料公開なし

タイトル:猫の眼窩腫瘍の診断における細胞学的および病理組織学的な評価;81症例(2004-2019)と文献のレビュー

==アブストラクト=== 
目的:猫の眼窩腫瘍の総説のアップデートを提供し、細胞診と病理組織診断の診断的有用性を比較し、最小侵襲な採材方法について評価すること。

方法:医療規則を検索し、眼窩の腫瘍のある猫を同定した。シグナルメント、診断、視覚状態、画像検査、および採材方法についての情報を収集した。最終診断の比較のため、眼窩腫瘍の参照集団を文献検査によって同定した。

結果:81頭の猫が選択基準を満たし、140症例が文献上で同定された。この研究集団/参照集団において、それぞれの診断は以下のように分類された;円形細胞腫瘍47%/24%、上皮系腫瘍38%/40%、間葉系腫瘍14%/34%、神経系由来腫瘍1%/2%。両群で最も多い診断はリンパ腫と扁平上皮癌であった。猫拘束型眼窩筋線維芽細胞肉腫(FROMS)は参照集団では一般的だったが、この研究の集団では診断されなかった。細胞診は41頭の猫で利用可能であり、病理組織学的結果は65頭の猫で利用できた。細胞診と病理組織診断の両方の結果は25頭の猫で利用でき、そのうち44%で細胞診の結果が覆された。いずれの採材方法でも、関連した重篤な合併症はなかった。病理組織学的検査に使用できる複数のサンプルのある猫が欠如しているため、組織採材法間の比較は制限された。

結論
:猫の眼窩腫瘍は一般的であり、この研究の患者集団では円形細胞腫瘍と上皮系腫瘍が 最も多く診断された。病理組織診断は、確定診断という点で細胞診よりも優れていた。最小限の侵襲による組織生検方法は安全で有用そうである。