Fenn, J., et al.
"Associations between anesthetic variables and functional outcome in dogs with thoracolumbar intervertebral disk extrusion undergoing decompressive hemilaminectomy." 
Journal of veterinary internal medicine 31.3 (2017): 814-824.

PubMedリンク PMID:28295616
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タイトル:胸腰部椎間板突出で片側椎弓切除術による減圧を行った犬における麻酔変数と機能予後との関連

==アブストラクト=== 
背景:実験的な急性の脊髄損傷の転帰は、組織還流および酸素化と強く関連する。心肺の抑制は、胸腰部椎間板突出の外科治療として全身麻酔をかけた犬の転帰に影響を与える可能性がある。

仮説/目的:胸腰部椎間板突出の外科治療を行った犬の機能予後に全身麻酔が与える影響を評価すること。 

動物:急性の京お由布椎間板突出を片側椎弓切除による減圧で治療した家庭飼育犬84頭。

方法:探索的、回顧的観察研究。医療記録を再調査し、臨床徴候、および麻酔モニタリング項目(麻酔時間、手術時間、低血圧、徐脈、体温、呼吸パラメータ )について調べた。多変量回帰ツリー分析を行い、麻酔項目と術後6週間の機能予後スコアおよび歩行可能への回復との間の関連について探索した。

結果: 徐脈(69%)と低血圧(57%)が頻繁にみられた。すべての転帰測定全体で、回帰ツリー分析により主要な決定因子として来院時の機能グレードが強調され、痛覚のない犬のあいだでは手術時間の長さと不良な予後との間に関連がある可能性があった。痛覚のある犬では、徐脈の時間、平均体温、平均EtCo2が強調された。

結論と臨床的意義
: 探索的な統計手法は仮説を形成する研究を促進し、獣医療における前向き調査に情報を与える。機序は不明であるが、手術時間の延長は痛覚のない胸腰部椎間板突出の犬における予後の悪さと関連している可能性がある。