Mignan, Thomas, Mike Targett, and Mark Lowrie.
"Classification of myasthenia gravis and congenital myasthenic syndromes in dogs and cats." 
Journal of Veterinary Internal Medicine.

PubMedリンク PMID:32668077
本文:無料公開あり(全文

タイトル
:犬と猫における重症筋無力症と先天性筋無力症候群の分類

==アブストラクト=== 
 神経筋伝達障害の症候群である筋無力症は、後天性または先天性の病態のいずれかとして起こる。重症筋無力症は、骨格筋の神経筋接合部に対する自己抗体を伴う後天性の自己免疫疾患であるが、先天性筋無力症候群は若齢発症で神経筋接合部に影響を与える遺伝的疾患であり、臨床的に異質である。どちらの病態も、治療と転帰に関しての認識が重要な疾患である。私たちは犬と猫における重症筋無力症と先天性筋無力症候群についての発表された文献をレビューし、ヒトで用いられている公開されている分類を比較することで、犬と猫の
重症筋無力症と先天性筋無力症候群の分類システムを提案する。重症筋無力症はまず最初に、局所性、全身性、または急性劇症型の徴候に基づいて分類される。そして次に、自己免疫疾患の機序か血清反応陰性かでさらに分類される。自己免疫疾患の機序は猫では胸腺腫の有無、またはチオウレリン薬の投与と関連する。先天性筋無力症候群は、罹患した神経筋接合部の構成、神経筋伝達の欠損の機序、罹患した蛋白、および最終的には原因となる変異した遺伝子によって分類される。重症筋無力症と先天性筋無力症候群のこの分類の提案で、私たちはこれらの病態の疾患グループの認識を支援し、治療を導き、予後を改善し、さらなる研究のためのフレームワークを提供することを望んでいる。