Asorey, I., et al.
"Factors affecting respiratory system compliance in anaesthetised mechanically ventilated healthy dogs: a retrospective study." 
Journal of Small Animal Practice (2020).


PubMedリンク PMID:32715489
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タイトル
:麻酔下で機械換気された健康な犬において呼吸器系のコンプライアンスに影響を与える因子;回顧的研究

==アブストラクト===
目的
:従量性に機械換気された麻酔下の健康な犬において呼吸器系のコンプライアンスに影響を与えるいくつかの因子を決定すること。

方法
:2015年から2016年の間に選択的な手術のために麻酔をかけた犬100頭を再調査した。犬は正常酸素濃度と50%の吸気酸素の割合を維持するように調節された呼吸数で機械換気された。体重、ボディコンディションスコア、年齢、胸郭の形、従量性換気の前に自発換気の時間、機械換気を開始するまでの100%の吸気酸素の割合の時間、手術のタイプ、患者の体位、について記録した。体重(kg)あたりで表した呼吸器系のコンプライアンスを、従量性の機械換気開始後から15分毎に記録した。

結果
:ベースラインの呼吸器系コンプライアンスは1.3±0.3ml/cmH2O/kgであり、ボディコンディションスコアが高い場合と、たる形の胸郭の場合に減少したが、年齢、手術のタイプ、または患者の体位によっって減少することはなく、自発換気の時間や100%吸入酸素の割合の時間によっても減少することはなかった。

臨床的意義
:呼吸器系コンプライアンスは過体重およびたる形胸部の犬で低くなり、全身麻酔下での肺機能のモニタリングと換気管理の際中には考慮に入れておくべきである。