Bedos, L., et al.
"Presumed optic neuritis of non‐infectious origin in dogs treated with immunosuppressive medication: 28 dogs (2000‐2015)." 
Journal of Small Animal Practice.


PubMedリンク PMID:32989769
本文:無料公開なし

タイトル:免疫抑制剤で治療された非感染性病因の視神経炎疑いの犬;28頭(2000-2015年)

==アブストラクト===
目的:2000年1月から2015年12月の間にイギリスの紹介センターに来院した、非感染性の原因の視神経炎疑いの犬の症例の臨床所見、MRIの特徴、治療、および転帰について記述すること。

方法:臨床データベースを視神経炎について検索した。急性発症の視力障害、全身性の免疫抑制治療、および6ヶ月異常のフォローアップのある犬を組み入れた。年齢、性別、品種、臨床徴候とその期間、身体検査所見、眼科検査所見、神経学的所見、並存する全身疾患、網膜電図、MRI、脳脊髄液検査、トキソプラズマ原虫/ネオスポラ/犬ジステンパーウイルスのPCRおよび血清学的検査、血液学・血清生化学検査、腹部超音波検査、胸部レントゲン、治療、および転帰についての情報を収集した。

結果
:28頭の犬が組み入れられ、合計で48の罹患した視神経が含まれた。来院時の年齢は6ヶ月齢から10.5歳齢の範囲であった。眼底検査による視神経疾患の所見は、48の視神経中34(71%)でみられた。MRI検査により、32/48視神経(71%)で視神経の腫大、28/48視神経(58%)で造影増強が明らかとなった。脳脊髄液検査は28頭中25頭(89%)で行い、髄液細胞増多症(細胞4個以上/μl)が11/25頭(44%)でみられ、タンパク濃度の上昇(>0.35g/L)が11/25頭(44%)でみられた。免疫抑制量のプレドニゾロンがすべての犬に投与された。プレドニゾロンは9/28頭(32%)で単独使用され、のこりの19頭ではシトシンアラビノシド、シクロスポリン、および/またはアザチオプリンと併用された。18頭の24眼(50%)で視力が回復した。

臨床的意義
:視神経炎の疑いと診断され、免疫抑制剤で治療された犬の64%で、治療への良好な反応がみられた。