Clarke, E., et al.
"Clinical utility of liver biopsies in dogs undergoing splenectomy." 
Journal of Small Animal Practice.

PubMedリンク PMID:
33035380
本文:無料公開なし

タイトル:脾臓摘出術を行った犬における肝生検の臨床的有用性

==アブストラクト===
目的:脾臓腫瘤のある犬の脾臓摘出時に行った肝生検で検出された腫瘍の有病率を調べること。

方法
:脾臓摘出後に肝生検を行った脾臓腫瘤のある犬の医療記録の回顧的研究。

結果:脾臓摘出を行った犬のうち50/113頭(44.2%)で悪性の脾臓腫瘍が検出された。腫瘍性の肝疾患が、肝臓が肉眼的に正常であった犬のうち1/40頭(2.5%)で検出され、肝臓が肉眼的に異常であった犬のうち20/69(28.9%)で検出された。肝臓が肉眼的に異常であった犬では、生検で肝臓の腫瘍が診断される機会が16倍(95%信頼区間 2.5-170)高かった。腹腔内出血も、脾臓摘出時の生検で肝臓腫瘍の可能性の増加と関連した。

臨床的意義
:肉眼的に正常な肝臓から得られた肝生検は診断検査として得るものは少なかったが、手術時に肝臓の見た目に異常がある場合には脾臓摘出に続き肝生検が推奨される。