Croft, Rachel, et al.
"Retrospective evaluation of Vitis vinifera ingestion in dogs presented to emergency clinics in the UK (2012–2016): 606 Cases." 
Journal of Veterinary Emergency and Critical Care (2020).


PubMedリンク PMID:33128493
本文:無料公開なし

タイトル
:イギリス(2012-2016年)の救急クリニックに来院した犬におけるVitis vinifera(ヨーロッパブドウ)の摂取についての回顧的評価

==アブストラクト===
目的
Vitis vinifera[ヨーロッパブドウ/ブドウのビニフェラ種;以下、ブドウとする](ブドウ、レーズン、スグリ、サルタナ)の摂取後の犬における主要な臨床徴候と、転帰、および急性腎障害(AKI)の発生率を評価すること。

デザイン:回顧的研究(2012-2016)

施設:イギリスの時間外診療所。

動物:ブドウの摂取後に英国中の53の診療所に通った犬606頭が研究集団に含まれた。

介入:なし。

方法と主な結果
:ヨーロッパブドウの果実は、摂取から12時間以上たったあとの嘔吐の中にもみられた。発生率は12月に増加した。血清クレアチニンまたは尿素が338頭で測定され、全ての犬で基準範囲内であった。ブドウ摂取をした犬のこの集団では、入院して支持療法が行われ、クレアチニン濃度の繰り返しの評価を行った犬33頭中32頭では、入院から24時間以内に急性腎障害の所見はなかった。

結論
:すべての犬が生存退院した。繰り返しクレアチニン濃度を測定した33頭中1頭で、救急治療ガイドラインに全部または一部従った場合に、ブドウの摂取から24時間いないにIRIS急性腎障害グレード1がみられた。


==訳者コメント===
ブドウの種類や犬種・体格などによる部分もあると思いますので、この結果をそのまま日本にあてはめることはできないと思います。