Puccinelli, Caterina, et al.
"A radiographic study of breed‐specific vertebral heart score and vertebral left atrial size in Chihuahuas." 
Veterinary Radiology & Ultrasound (2020).


PubMedリンク PMID:33111364
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タイトル
:チワワの品種特異的な椎骨心臓スコアと椎骨左心房サイズのレントンゲン検査研究

==アブストラクト===
心臓の構造性疾患の診断においては心エコー検査がゴールドスタンダードであるが、犬において胸部レントゲン検査は心臓の大きさを評価するために、迅速で費用効果が高く、広く利用しやすい方法である。椎骨心臓スコア(VHS)と椎骨左心房サイズ(VLAS)は、胸部レントゲンで心拡大の客観的な測定として確率されている。しかしいくつかの研究で、異なる犬種間でVHSにばらつきがあることが示されている。チワワは先天性および後天性の心疾患の両方の素因がある。この前向き、単一施設、横断的研究の目的は、健康な成犬のチワワのVHSとVLASを評価することである。

合計で30頭のチワワが組み込まれた。この研究集団のチワワにおけるVHSの値は10.0±0.6(95%信頼区間 8.9-11.0)であった。これは、
BuchananとBüchelerによって設定された犬の基準値 9.7±0.6よりも有意に高かった(p=0.002)。この研究のチワワにおけるVLASは1.8±0.2(95%信頼区間 1.3-2.1)であり、Malcolmらが過去に報告した値2.07±0.25よりも有意に低かった(p=0.0004)。健康なチワワでは、VHSとVLASは、性別、体重、短毛または長毛、ボディコンディションスコアによる影響を受けなかった。

この結果から、レントゲンのVHSとVLASには品種特異的な基準値が必要であることが示された。チワワでは、心拡大の過剰診断を避けるの役立てるために、この研究で得られた値を基準値として使用できる。