Karbe, Georga T., et al.
"Evaluation of scar revision after inadequate primary excision of cutaneous mast cell tumors in 85 dogs (2000–2013)." 
Veterinary Surgery (2021).

PubMedリンク PMID:
33666268
本文:無料公開なし

タイトル:皮膚肥満細胞腫の不十分な一次切除後の瘢痕形成術に関する評価;85頭の犬(2000-2013)

==アブストラクト===
目的:肥満細胞腫の不完全切除に続き瘢痕形成術が行われたある犬における局所再発と疾患進行に関連する因子と、残存腫瘍の頻度について調べること。

研究デザイン:回顧的研究。

動物:犬85頭。

方法:2000年1月から2013年4月の間の医療記録をレビューした。切除された瘢痕のうち23(27%)で肥満細胞腫の残存がみつかった。肥満細胞腫の残存のある瘢痕の7つ(8%)では、マージンが不完全または狭かった。68頭(69腫瘍)で追跡情報が得られ、中央期間は403日(範囲 4-2939)であった。局所再発は3頭で、212日、555日、993日でみられた。病気の進行は10頭(14.5%)で局所転移、または全身転移として起こり、中央期間は207日(範囲 64-1583)であった。マージンの状態と、切除された瘢痕における肥満細胞腫の存在は、局所再発または疾患進行と関連がなかった。リンパ節転移(p=0.004)、局所再発(p=0.013)、および疾患進行(p=0.001)は、グレードⅢの腫瘍で有意に見れれやすかった。

結論:切除された瘢痕の27%に肥満細胞腫の残存があったが、外科的形成後の最初はあまりなかった。

臨床的意義
:臨床医は、局所再発および疾患進行の可能性を推定し、瘢痕切除後の肥満細胞腫の補助治療の必要性を判断するために、腫瘍のグレードを考慮する必要がある。