Stiller, Jenny, et al.
"Diagnostic evaluation of urea nitrogen/creatinine ratio in dogs with gastrointestinal bleeding." 
Journal of Veterinary Internal Medicine (2021).


PubMedリンク PMID:33728701
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タイトル:消化管出血のある犬における尿素窒素/クレアチニン比の診断的評価

==アブストラクト===
背景:尿素窒素/クレアチン比(UCR)は、ヒトの上部消化管出血のマーカーである。

目的:犬における不顕性の消化管出血の予測と、上部消化管出血と下部消化管出血の鑑別のためのUCRの有用性を評価すること。

動物:消化管出血のある犬89頭と臨床的に健康な犬65頭。犬は顕性の消化管出血がある65頭と不顕性の消化管出血がある24頭に分類され、病変部位(上部37頭、下部13頭、両方8頭)によっても分類された。

方法:74頭が回顧的に組み入れられ、15頭は前向きに組み入れられた。血清尿素窒素とクレアチニン濃度、UCR、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値、平均赤血球容積、平均赤血球ヘモグロビン濃度、をグループ間で比較した。変数が不顕性消化管出血がと健康な犬、および上部消化管と下部消化管の消化管出血を区別できるかどうかを評価するための、ロジスティック回帰モデルはを適応した。

結果:UCRは、対照犬(p=0.02)および不顕性消化管出血の犬(p=0.05)と比較して、顕性消化管出血の犬で有意に高かった。UCRは、不顕性消化管出血の犬と健康な犬、または上部消化管出血と下部消化管出血の犬とで、有意に関連しなかった(それぞれp>0.05)。ヘモグロビン濃度とヘマトクリット値が高い犬は、健康であることよりも、不顕性消化管出血があるオッズは有意に低かった(p<0.0001)。

結論と臨床的重要性
:UCRは、不顕性消化管出血の臨床的に有用なマーカーではなく、上部と下部の消化管出血の識別能力は低いようである。顕性の消化管出血のない犬におけるUCRの上昇は、特にヘマトクリット値が参照範囲の中〜高い範囲にある場合には、胃腸保護薬の迅速な処方は正当化されないようである。