Canonne, Aude Morgane, et al.
"Comparison of C‐reactive protein concentrations in dogs with Bordetella bronchiseptica infection and aspiration bronchopneumonia."
 
Journal of Veterinary Internal Medicine (2021).


PubMedリンク PMID:
33709444
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タイトル
Bordetella bronchiseptica感染と誤嚥性気管支肺炎の犬におけるCRPの比較

==アブストラクト===
背景
:CRPは有名な犬の急性相タンパクであり、細菌性気管支肺炎と他の肺疾患を区別する可能性がある。Bordetella bronchiseptica(気管支敗血症菌)による気管支肺炎は一般的であるが、自然感染の犬におけるCRP濃度に関連した増加は十分に調査されていない。

目的
:レントゲン画像で肺病変がある、またはないBordetella bronchiseptica感染の犬のCRP濃度を、誤嚥性気管支肺炎の犬と比較すること。

動物
Bordetella bronchiseptica感染のある犬16頭と誤嚥性気管支肺炎のある犬36頭。

方法
Bordetella bronchiseptica感染のある犬の11頭で肺胞病変があった。すべての犬で、CRP濃度は軽度の上昇していた(14-38mg/L)。肺胞病変のない5頭の犬では、1頭を除いて他すべてでCRP濃度は基準範囲内であり、1頭もわずかな上昇であった。CRP濃度のちゅおうちは、肺胞病変のない犬(5mg/L)と比べて、肺胞病変のある犬(20mg/L)で有意に高かった(p<0.002)。Bordetella bronchiseptica感染のある犬では、臨床徴候の期間の中央値は、CRP濃度が上昇している犬と上昇していない犬との間で差はなかった。CRP濃度の中央値は、Bordetella bronchiseptica感染のある犬(20mg/L)では肺胞病変の有無に関わらず、誤嚥性気管支肺炎の犬(118mg/L)よりも有意に低かった(P<0.001)。

結論と診療的意義
:誤嚥性気管支肺炎のある犬とは対照的に、CRPはBordetella bronchiseptica感染を疑う犬の診断のための良い指標ではなかった。Bordetella bronchiseptica感染の確定には依然として下部気道のサンプリングが必要とする。