Itoh, Teruo, et al.
"Long-Term Treatment Results for Ovarian Tumors with Malignant Effusion in Seven Dogs." 
Journal of the American Animal Hospital Association 57.3 (2021): 106-113.


PubMedリンク PMID:33770181
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タイトル
:犬7頭における悪性滲出液を伴う卵巣腫瘍の長期的な治療結果

==アブストラクト===
手術とプラチナベースの化学療法は、ヒトの進行性卵巣癌の治療に非常に有効であるが、犬ではその効果はあまりわかっていない。悪性の腹水を伴う悪性卵巣腫瘍の犬7頭の長期的な治療転帰を評価した。

すべての犬で卵巣子宮摘出術が行われた。4頭が卵巣腺癌で腹膜に肉眼的な播種があり(2頭は胸水を伴う)、3頭は顆粒膜細胞腫で肉眼的な播種はなかった(1頭は胸水あり)。すべての犬で卵巣子宮摘出術後に滲出液が消失した。6頭(卵巣腺癌3頭、顆粒膜細胞腫3頭)が、術後にカルボプラチンの静脈内投与をうけた。顆粒膜細胞腫の犬の2頭では術後の再発や転移はなく、1頭で術後1811日目に再発した。卵巣腺癌の犬のすべてで、術後171-584日で滲出液が再発し、それらはシスプラチンまたはカルボプラチンの体腔内投与により消失し、その後、無病期間が155-368日えられた。全体生存期間は、卵巣腺癌(617-841日)よりも顆粒膜細胞腫(822-1840日)の犬のほうが長かった。

これらの結果は、悪性の滲出液を伴う卵巣腫瘍の犬で、卵巣刺繍摘出術とプラチナベースの化学療法を行った後に比較的長い生存が可能性であり、卵巣腺癌よりも顆粒膜細胞腫のほうがより良い予後であることを示している。